1. 末広通りで おいしいビールを飲みましょう!!!1

  2. 末広通りで おいしいビールを飲みましょう!!!2

  3. プロレスラーと師匠がめぐる 末広通り商店会の “食” と “酒”のイメージ画像

    「これが食べたい。あれが食べたい」を 満たしてくれる末広通り商店会、全48店舗!!!

  4. 写真

    プロレスラーと師匠がめぐる末広通り商店会の “食” と “酒”

  5. 末広通り商店会 市馬師匠の居酒屋探訪のイメージ画像

    末広通り商店会市馬師匠の居酒屋探訪

  1. kino cinéma新宿

    三丁目のエンターテイメント kino cinéma

  2. 末広通り商店会の楽しみ方、5つのポイントのイメージ画像

    末広通り商店会の楽しみ方、5つのポイント

  3. 華やぐ夜の末広通り商店会と定点カメラの一週間のイメージ画像

    華やぐ夜の末広通り商店会と定点カメラの一週間

  4. 三丁目のエンターテイメント kino cinémaのイメージ画像

    改装工事を経て生まれ変わった「花ぜん」

末広通り商店会の中心に立つ寄席といえば、末広亭。
その高座に上がる前の市馬師匠が、商店会をぶらりと歩み、ごあいさつ。
着物姿にはやはり「和」が似合います。
めざすは、縄暖簾。

末広通り商店会 市馬師匠の居酒屋探訪のイメージ画像

柳亭市馬
落語家。1980年に五代目柳家小さんに入門。1984年、二ツ目昇進。1993年、真打に昇進し四代目柳亭市馬を襲名。2008年にはポニーキャニオンより歌手デビュー。14年には落語協会会長に就任。現在は顧問を務める。

 若いころは、このあたりのお店にも連れて行ってもらったこともあったけど、最近は飲み歩くなんてとはあまりないのですが……でも、この通りの力になれるならと思いましてね。と、今回の「居酒屋探訪」を快諾してくれた市馬師匠。
 伺えば、なんと今日は末広亭での千秋楽だという話。そんなタイミングでとこちらが恐縮していると、いやいや、いつものことと何を気にするでもないご様子。ささ、行きましょうか、と歩く姿もしなやかに縄の蓮をさらりとくぐって行くのでした。

やきとり酒蔵 庄助

刺身三点盛の画像

刺身三点盛
1,200円

 最初に訪れたのは「やきとり酒蔵 庄助」です。名前のとおりの焼き鳥屋さんなのですが、和の食も充実しているからとお店の大将が出してくれたのは「刺身三点盛」に「枝豆」でした。また、カウンターに座った師匠の目の前には、おいしく色づいた真っ赤なトマトが並んでいます。これもおいしそうだね、とスライスをお願いします。いわゆるザ・居酒屋メニューのテッパンが並びます。
 となれば、銚子におちょこです。高座の前なので、ちょいと真似事を。と、ほんの少しだけ口にしていただいたのですが、やはり噺家さんがおちょこを手にすると、もうそれだけでクイックイッと音が聞こえてきそうな気がします。その持ち手のうつくしさと来たら……。やはり芸に生きる人はひと味もふた味もちがいます。

カウンターのほかに、テーブル席も座敷もある広々とした店内。しかも100を超えるメニューがあり、焼き鳥から刺し盛り、腹ごしらえまで何でも食べられます。もちろん、日本酒、焼酎メニューも充実。

薩摩おごじょ

 続いてやって来たのは鹿児島の郷土料理のお店、薩摩おごじょです。「おごじょ」とは鹿児島の言葉で「女性」のこと。じつはこの店の名前の由来は、知覧にあります。知覧といえば、悲しい歴史ですが、戦時中に特攻の飛行場があった場所。その食堂を切り盛りし、「特攻の母」とも呼ばれた鳥濱トメさんが開いたお店が、この薩摩おごじょです。現在は孫の赤羽 潤さんがご主人となって、祖母の味を引き継いでいます。
 市馬師匠も知覧や特攻について、赤羽さんといろいろと話し込んでいます。でも、その手元には黒千代香(くろじょか)が。黒千代香は薩摩焼の酒器で、真っ黒で大きな陶磁器の土瓶のこと。やはり、薩摩焼酎を飲むために使われてきたもので、とても重厚感があります。師匠が黒千代香で注ぐ仕草がなんとも自然で、いつも飲んでいるんじゃないかと思ってしまうくらいです。  

つけあげ
650円

きびなごの刺身
605円

くろじょか

 酒の肴は鹿児島らしく、きびなごの刺身とつけあげ。つけあげは、いわゆるさつま揚げのことで、ここではふたつの種類があります。平たく白い切り口のほうがきびなご、小さく丸いのはイワシのつけあげです。鹿児島ではイワシのつけあげは家庭料理のひとつなのだとか。これもトメさんの味をいまに伝えるつけあげです。薩摩おごじょ、本物の鹿児島の味を楽しむならこのお店です。

店内には、特攻の母・鳥濱トメさんの写真を飾った神棚も。また、お品書きの文字もトメさんが書いたものを引き継いで使っています。なので値段のところだけ、クリップ止めに! 店の伝統をそのままに引き継ぐ、赤羽さんのあたたかいお人柄もここに現れていますね。

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